事業再生
企業経営は競争です。
競争に勝たなければ、社会に貢献することも、従業員や株主を守ることもできません。
もちろん経営者の夢を実現することもできません。
価値ある商品やサービスを提供している企業こそ、勝たなければなりません。
もっとも経営者も人間ですから、必ず失敗をします。
現在成功している経営者も、日々小さな失敗を経験しています。
大きな失敗をして全財産を失ってから、再起して成功している経営者も数多くいます。
大切なことは、失敗しても再起すること、勝つまで挑戦し続けることです。
現在日本は再起が可能な社会を目指しており、事業再生を支援する法律も充実してきました。
経営が苦しくなってきたら、できるだけ早い時期に弁護士にご相談下さい(病気と同じで、早期に適切な対処をすることが非常に重要です)。
なお、どんなに厳しい状況に置かれても、「事業や財産よりも命や家族の方が大切」という当たり前のことを忘れないで下さい。
「事業」再生という発想
企業が経営危機に陥ったとき、企業全体を再生することができれば、もちろん理想的です。
しかしながら、不況が長引き、競争が激化している今日の環境においては、企業全体を再生することは不可能というケースが多いのが現実です。
したがいまして、企業が営む事業を細分化した上で、個々の事業ごとに(事業レベルでの)経営分析を行い、残す事業と撤退する事業を選別するという発想が必要となります。
事業再生の意義
一旦危機に陥った事業を再生することは、容易なことではありません。
執念ともいえる精神力と、膨大なエネルギーを必要とします。
企業を清算(破産)して全ての事業を廃止する方が、むしろ楽かもしれません。
それでも、事業を再生することには、次のような「意義」があります。
従業員を守る
企業を清算(破産)した場合、全ての従業員が仕事を失います。
中小規模の企業で働いてきた従業員の再就職は、極めて難しいのが現実です。
再就職できなかった従業員は、失業者になってしまいます。
事業を再生することにより、一人でも多くの従業員とその家族を守ることができます。
取引先を守る
企業を清算(破産)した場合、取引先のその企業に対する債権(売掛金等)は、大部分が回収不能となります。
加えて、取引先のその企業に対する将来の売上も、ゼロになってしまいます。
その結果、取引先が連鎖倒産してしまう可能性があります。
事業を再生することにより、取引先が受けるダメージを最小限に抑えることができます。
価値ある商品やサービスを守る
価値ある商品やサービスを提供している企業でも、経営危機に陥ることはあります。
そのような企業を清算(破産)することは、社会的な損失です。
事業を再生することにより、価値ある商品やサービスを守ることもできるのです。
経営者の方へ
以上のように、事業再生には重大な意義があります。
したがいまして、経営者の方は、苦しくても、可能な限り事業再生を目指すべきだと私は考えます。